介護用品の選び方
介護用品や福祉用具と一言で言っても、大人用おむつから、車椅子、電動ベッドまで幅広いカテゴリーがあります。
まずは現在の介護されている人の状況を、歩行可能な状態から寝たきりの状態までに分類して整理し、今必要なものを洗い出すことから始めましょう。
■状況1:介護を受ける人が自力で歩ける場合
介護を必要とする方が自分一人で外出できるということを基準にすると良いでしょう。日常生活での動作では、目立ってそれほどの不自由は見られないこともありますが、万が一転んだりした場合を予測して、転倒予防の視点から介護用品を選ぶのがポイントです。
- ○移 動ーー
- 高齢者向けのマジックテープの靴、T字杖、1本杖
- ○ベッドーー
- 介護用品でなくても普段の布団やベッドでも大丈夫
- ○トイレーー
- 通常の洋式のトイレ(補高便座があると便利)
- ○入 浴ーー
- 介護用手すり、シャワーチェア、踏み台、すべり止め付バスマット
■状況2:介護を受ける人の歩行が少し不安な場合
介護を必要とする方が、歩行に若干不安がある場合は、外出時に付き添いなどが必要になりますが、室内では自分一人で日常生活の動作ができるなら、完全に介護用品に頼りっきりになるより、出来るだけ自力で動くことを基準とし、その動作を支えてくれる介護用品を選ぶのがポイントです。
- ○移 動ーー
- 高齢者向けのマジックテープの靴、四点杖、歩行器、 車いす
- ○ベッドーー
- 起き上がるときに負担になるので、ベッドがおすすめ
- ○トイレーー
- 通常の洋式トイレ(和式トイレは動作に負担がかかるため)、介護用手すり
- ○入 浴ーー
- 手すり、シャワーチェア、踏み台、浴槽滑り止めマット、バスボード(入浴用チェア)
■状況3:介護される人がほとんど歩けない場合
介護が必要な方が座っていることはできても、ほとんど歩行ができない場合は、寝たきりになることを予防するような介護用品を選ぶのがポイントです。
- ○移 動ーー
- 車いす、歩行器
- ○ベッドーー
- 電動ベッド床ずれ防止用具(かかとあて、差し込みクッションなど)
- ○トイレーー
- 補高便座(立ち座りをしやすくする)、ポータブルトイレ
- ○入 浴ーー
- バスリフト(立ち上がりの出入りをサポート)、シャワーチェア、滑り止めマット
■状況4:介護される人が寝たきりの場合
介護を必要とする方が、日常生活でのほとんどにヘルパーなどの介助が必要で寝たきりの場合、介護する人の負担を減らすことを考えた介護用品を選ぶのがポイントです。その中でも、一人では寝返りが出来ない場合は、床ずれを予防する用具は必須となってきます。
- ○移 動ーー
- 車いす
- ○ベッドーー
- 電動ベッド、床ずれ防止用具(かかとあて、差込みクッション、床ずれ予防シートなど)
- ○トイレーー
- 介護ベッド、尿器、差し込み便器
- ○入 浴ーー
- 清拭タオル、清拭料、ドライシャンプー